第4話 ”where”に前置詞がくっ付いた単語も、大抵は辞書を引くまでもない。

2009年6月22日

これまでに”here”と”there”に前置詞がくっ付いた単語について記したが、法律文書には、さらに、例えば”whereof”や”whereat”などように、”where”に前置詞が結合した単語も出てくる。この種の語も、真似は勧められないにせよ、理解する必要がある。

この種の単語は、大抵が古語か文語であるが、法律文書で用いられる場合、大抵、副詞(関係副詞)であり、辞書を引くまでもなく、「where+前置詞=前置詞+which(関係代名詞)」のように解釈すればよい。すなわち、例えば、whereof = of whichで, whereat = at which,で、whereby = by which である。

法律英語

用例としては、多くの英文契約書の最後の部分に、”In Witness Whereof, the parties hereto have executed this Agreement the day and year first above written.”(上記の証として、本契約の両当事者は冒頭記載の年月日に本契約を作成した。)とある。この場合、”in witness of”(の証(拠)として)の成句が使われており、”Whereof”は”of+which”であり、この”which”の先行詞は、それに先行する契約書の全文すなわち全記述内容であり、「上記」とか「以上」と訳される。なお、この場合において、”Whereof”の代わりに”Thereof”を用いることもあるが、そうすれば、”Thereof”は普通の副詞であって関係副詞ではないので、その文が独立の文となり、いずれ記すとおり契約書全体が一つの文で成るようにする伝統的な方法とは異なることになる。

因に、”whereas”なる語が契約書の前文の部分で使われるが、これは、いずれ説明するとおり「であるがゆえに」の意の接続詞であって、上述の種類の語とは異なる。また、「where+前置詞」でも、例えば、”He asked wherein he was mistaken.”(彼はどの点で間違っているのかと尋ねた。) のように、疑問詞として使われることもある。